当社(クローバーコミュニティ)が管理業務で支援するフェリズ横浜矢向管理組合でのお話し。

もともと当社へお問い合わせがあった3年前、修繕積立金が向こう20年で2億円不足する長期修繕計画であったため、当初はとにかくコスト削減・節約を徹底し、それまで使用料無料であった駐車場を有料化するなど、ありとあらゆる知恵を絞った結果、現在は修繕積立金の値上げをしなくても30年間は財政が安定するようなV字回復を果たしました。

この諸検討を続けている間に、殺風景だったエントランスへ、最初は理事の自己負担でちょっとした飾りを置くようになり、財政が回復した今では管理組合から予算を捻出できるようになりました。
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理事さんが月替わりで飾りを置くようになって1年。
この6月は、紫陽花とカエル。
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遊び心があって、ほっこりします。
子供が多いマンションなのでちょうど良いように思いつつ、いたずらでなくならないかな、と少し心配していましたが、理事さんは『子供はいたずらするもの』と意に介さず。
とても寛容な理事会です。


そして、設置して1週間たったある日、LINEグループを通じて管理員から『想定内』の写メと報告が。

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カエルが一匹、ぶっ飛んでる!ちょっと手が欠けてる!

そして、もう一匹が

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紫陽花に突っ込まれている!

管理員が想定内とばかり、カエルを元の場所に戻します。
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理事さんたちも『やんちゃなカエルだな〜』と全く意に介することはありません。
誰も恨むことなく、むしろカエルを擬人化して楽しんでいるようです。
折れた手を「縫合手術」して、もとに戻します。


すると、さらに数日後。
管理員から、『想定外』の写メと報告が。

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「居住者(お母さん)から、『息子から、カエルで遊んで散らかしてしまい、その際に少し手を折ってしまった、と報告があった。申し訳なく、誰に謝れば良いかわからず悩んでいたら、数日後に元に戻っていて、特に掲示で注意することもなく、とても有り難かった。せめてものお詫びと感謝の気持ちに、傘を置かせていただいた』と、嬉しい報告がありました」


LINEグループで「良かったね〜」と。

事実は一つ。どう解釈し行動するかで、違う結果が生まれるんですね。
マンション内での温かな気持ちの通い合いと、子供の成長と。


日本人から失われつつある気がする「寛容さ」。
ここには間違いなくそれがありました。

深山 州(みやま しゅう)
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