※2020年4月8日に一部訂正して更新しました。
管理費の会計は家計で例えるなら[生活費の家計簿]です。
前回コラムでも書きましたが、管理費=生活費を見直して、削減した管理費=浮かした貯金を、将来のための修繕積立金=貯蓄へ回すか、ゆとりある暮らし=共用部分や設備・植栽などのバリューアップや居住者間コミュニティ醸成に投資することができるようになります。家計と同じことを、マンション管理組合の会計でもできるのです。
(前回のコラムはこちら)
このような話をして、多くの理事さんから一番多く出る質問は、
[マンション管理費が削減できたら、私が毎月支払っている管理費が安くなるの?]
です。
やはり各家庭としての支出は減らしたいですよね。
気持ち、わかります。そして技術的には、総会へ提案して、可決承認されれば、可能です。
そこで、各家庭が管理組合へ支払っている管理費を安くする前に、一度チェックしていただきたいことがあります。
それは、[管理費を削減して余裕がでたけれど、修繕積立金は間に合っているか?]
家計に例えて言い換えると[生活費は浮いたけれど、将来のための貯蓄は間に合っているか]ということです。
つまり、修繕積立金が将来的に足りないなら、削減した管理費=生活費を、修繕積立金=貯蓄に回して、将来に備える必要があるよね?ということです。
削減した管理費の分を、各家庭の支払額の引き下げに当てることは『直接還元』です。
削減した管理費の分を、管理組合の修繕積立金会計へ積み増すしてストックすることは『間接還元』です。
どちらも、あなたの家計に還元しているのです。
直近の現金として還元するか、将来への備えとして還元するかの違いです。
どちらが正しい(間違っている)ということはありませんが、マンションを『終の棲家』『資産』として所有し続けたい区分所有者が多いなら『間接還元』つまり修繕積立金へ充当して将来の備えとしたほうが良いでしょう。
いわゆる投資マンションのように『足元の利回りを重視したい』『短期・中期で売却する可能性がある』区分所有者が多いなら『直接還元』つまり毎月の徴収額の削減に充当し、将来の備えは将来の区分所有者が決める、という考え方もあります。(例えるなら『年金の先送り問題』に近い課題を残し続けることになります)
なお、毎月の支払い額を一旦引き下げると、将来において[やはり修繕積立金が足りない]からといって、再び徴収額を引き上げることは合意形成上難しくなる点だけご注意を。
深山 州(みやま しゅう)
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−マンション管理士 メルすみごこち事務所−
−マンション管理会社 クローバーコミュニティ−
−マンション管理組合の学校−
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管理費の会計は家計で例えるなら[生活費の家計簿]です。
前回コラムでも書きましたが、管理費=生活費を見直して、削減した管理費=浮かした貯金を、将来のための修繕積立金=貯蓄へ回すか、ゆとりある暮らし=共用部分や設備・植栽などのバリューアップや居住者間コミュニティ醸成に投資することができるようになります。家計と同じことを、マンション管理組合の会計でもできるのです。
(前回のコラムはこちら)
このような話をして、多くの理事さんから一番多く出る質問は、
[マンション管理費が削減できたら、私が毎月支払っている管理費が安くなるの?]
です。
やはり各家庭としての支出は減らしたいですよね。
気持ち、わかります。そして技術的には、総会へ提案して、可決承認されれば、可能です。
そこで、各家庭が管理組合へ支払っている管理費を安くする前に、一度チェックしていただきたいことがあります。
それは、[管理費を削減して余裕がでたけれど、修繕積立金は間に合っているか?]
家計に例えて言い換えると[生活費は浮いたけれど、将来のための貯蓄は間に合っているか]ということです。
つまり、修繕積立金が将来的に足りないなら、削減した管理費=生活費を、修繕積立金=貯蓄に回して、将来に備える必要があるよね?ということです。
削減した管理費の分を、各家庭の支払額の引き下げに当てることは『直接還元』です。
削減した管理費の分を、管理組合の修繕積立金会計へ積み増すしてストックすることは『間接還元』です。
どちらも、あなたの家計に還元しているのです。
直近の現金として還元するか、将来への備えとして還元するかの違いです。
どちらが正しい(間違っている)ということはありませんが、マンションを『終の棲家』『資産』として所有し続けたい区分所有者が多いなら『間接還元』つまり修繕積立金へ充当して将来の備えとしたほうが良いでしょう。
いわゆる投資マンションのように『足元の利回りを重視したい』『短期・中期で売却する可能性がある』区分所有者が多いなら『直接還元』つまり毎月の徴収額の削減に充当し、将来の備えは将来の区分所有者が決める、という考え方もあります。(例えるなら『年金の先送り問題』に近い課題を残し続けることになります)
なお、毎月の支払い額を一旦引き下げると、将来において[やはり修繕積立金が足りない]からといって、再び徴収額を引き上げることは合意形成上難しくなる点だけご注意を。
深山 州(みやま しゅう)
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−マンション管理士 メルすみごこち事務所−
−マンション管理会社 クローバーコミュニティ−
−マンション管理組合の学校−
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