マンション管理コンサルタントの深山です。


6月9日のブログ記事




で、マンションの運営が理事の代によってぶれないように、
マンション独自の理念やビジョンを制定することの話に触れました。


この、マンション管理組合に理念やビジョンを設ける話は、ずっと前から私が提唱してきました。
そして、日本経済新聞社の当時担当の森さんに

「面白い!日本のマンションへ少しでも広がれば」

と、当社がコンサルタントとして顧問に入っている「キャピタルプラザ浅草管理組合法人」様で当時の理事のみさんと真剣に取り組んできた「管理規約の前文」が取材されました。


日本経済新聞「マンション誰のものか−浅草らしさ、どう共生」(2013年10月1日)


私がマンションにもスローガンのようなもの(理念・ビジョン)を導入すべき、と思ったのは、何かの機会に日本国憲法の前文に触れた時でした。


^^^日本国憲法 前文 をそのまま転載^^^^^^^^^^^^^^

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。

これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。

われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

^^^ここまで^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^


小学校?中学校?の国語?道徳?の時間に習ったのかもしれませんが、20年以上抜けていました。


そして改めて(実質初めて真剣に)この前文を読んだとき、敗戦国から立ち上がるときに、当時携わった方が創られたことに思いを馳せ、なんともいえない感動と感謝と尊敬の気持ちを持ったものです。(GHQの影響があったことも含め)

ちゃんと読んだことはありませんでしたが、これは70年かけて受け継がれて日本人の中に刷り込まれているような気がしました。



で、「これだ!マンションに足りないのは!!!」

と思ったのです。


マンション管理規約に前文を_マンション管理士島国で単一民族、単一言語、ほぼ単一宗教、と、1億人以上がひしめき合っても他国に比べ生活環境や価値観が大きく変わりづらい日本人。
それでも国の大きな方向性はもっておく価値が、前文にはあります。

またそれに続く第一条からの条文も、この前文の精神に基づいて創られるものです。


たまたま偶然に一つ屋根の下に住みあうことになったマンション住人。
緩く、でも揺るぎなくつながるための理念としての前文があれば、少なくとも管理組合の執行部である理事会の運営方針に一定レベルで一貫性が生まれ、大幅な軌道のブレが起こりにくくなるのではないかと思ったのです。


管理規約の前文、短期的利益至上主義でなければ創る価値、大です。



※長期契約(理事会顧問)で前文制定提案可能です。

※住み心地向上コンサルティング(プロジェクト型サービス)でも前文制定が可能です。


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マンション管理・修繕コンサルタント メルすみごこち事務所

《マンション管理の良し悪しが「住み心地」と「不動産価値」に影響を与える時代を創る》

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